少女はなまいき、少女は嘘つき、少女は残酷、少女は気まぐれ。少女のあらゆる面、あらゆる表情を、文と写真でとらえる。

篠山紀信氏による8歳～19歳のモデル・女優を撮影した少女写真集です。

210ページ強の内、70ページ程が中森明夫氏による少女評論に充てられています。

当時12歳の後藤久美子さんや16歳の宮沢りえさんと共に仕事をした中森氏ならではの

私的エピソードも盛り込まれ、ルポルタージュとしても興味深い内容になっています。

写真の方には、松たか子さんや吉川ひなのさん、安達祐実さんなど22名の少女期が

収められていますが、最も多くのページが割かれてるのは「チャイドル」たちです。

表紙の水谷妃里さん25P、吉野紗香さん19P、小倉星羅さん16P、栗山千明さん14P、

浜丘麻矢さん6P、安藤希さん2P等々と云った構成になっています。

「少女館」未収録の写真が多数収められているのも貴重ですね。

私にとって最大のインパクトは、この「Namaiki」翌年に出版される事となる

「神話少女 栗山千明」の未収録写真でした。それはわずか7ページほどですが

そこからただ世界が開いているだけかのような無限の闇と光を放つ瞳は

まさに神話少女の真髄であり

すでに絶版となってしまったその作品を補完する傑作の7枚です。

もし「神話少女 栗山千明」に魅せられて、当写真を未見の方がおられるのなら

是非とも見て頂きたい作品です。