この惑星に存在する生命の複雑多彩さを一冊の本に収めるなら・・・。『地球博物学大図鑑』こそ、その一冊に限りなく近い書物である。

ページをめくるたびに現れるまばゆいばかりの種の数々。コレラ菌からシロナガスクジラ、アカカゴタケからジャイアントセコイア、ハチドリからダチョウまで、地球上の生命の豊かな多様性が比類ない形で見事に記録されている

〔生きている地球〕

巻頭の「生きている地球」の章では、生態系の基盤となる地球環境や、生命の誕生とその後の進化の様子など、地球の辿ってきた道筋と現状を紹介する。また、生物多様性を理解する上で鍵となる進化論や分類学について、わかりやすく解説する。

章の最後には、本書のためにデザインされた[生命の樹](p.32-35)を掲載した。これは一種の系統樹である。地球上の生物がどのように多様化しながら進化してきたのか、また、どのような類縁関係にあるのかを、見てとることができるだろう。

〔驚異的な多様性〕

本書の神髄は、息をのむほど鮮やかなフルカラーの写真が5900点以上も掲載されていることである。

植物、動物、菌類、微生物に加え、岩石、鉱物、化石までを収録したこの大図鑑は、地球の自然のすばらしさを伝える比類のない書物となっている。

〔見開きの特集ページでクローズアップ〕

特に見応えのある種をいくつかピックアップして見開きで特集している。さまざまな角度からの解説により、その生物の知られざる側面が明らかになる。

〔分子系統学・分類学の成果〕

近年進んでいる遺伝子解析により、生物の分類体系は、原核生物をアーキアとバクテリアに分けるなど、大きく変わってきている。本書はそれらを反映した初の大図鑑といえる。

〔地球の宝箱〕

『地球博物学大図鑑』は宝箱のような1冊で、希有にして美しい地球の多様性をまのあたりに見せてくれる。人類の活動が多様性を脅かしているいまこそ、自然保護を願う人をはじめとして、あらゆる人々に本書をお薦めしたい。

Becky D. Alexander has lived in Cambridge, Ontario all her life. She was raised in a rural setting on the edge of Hespeler. Teaching was her passion and she held several positions with the Waterloo Regional District School Board until her retirement in 2000.

An award winning, internationally published poet, Becky decided she wanted to promote local writers and established a small independent publishing company, Craigleigh Press. Any profits from one book were turned back into producing the next author’s works. She has read her works at many venues in Ontario and Kentucky and organized poetry readings in Cambridge. She has also offered workshops for writers. Becky was awarded the Bernice Adam’s Award for her contributions to the Literary Arts in Cambridge.

Her book credits include: Down Hammett’s Lane; Lost Boots; On Raven’s Wing; Days The Willows Choose; Sunshine Days; and her latest work, Shrapnel: Tales of a Soldier Dad. She has also collaborated with other poets to write In L.M.’s Garden, haiku by two, and Cloud Shine. Her newest book release, Portals, is also a collaboration with Katherine L. Gordon and Stanley J. White.